夫婦で夜な夜な読書会📚ゆるく生きること/日本語の美しさ/小説の書き方

夜な夜な読書

第一夜!夜な夜な読書会

夫婦でお互いの読んだ本について語り合う会です。

これまでこの読書会、開催することはしばしばありましたが、このように記録に残すのは初めて。

お互いの考え方の違いに驚いたり、会話が思わぬ方向へ進んだり。

自分たちの備忘録も兼ね、皆さんにも読書の楽しさを感じてもらえればと思います。

今回は各々2冊ずつ計4冊の本について話しました。

ゆるく生きること――夏生さえりさん「今日は、自分を甘やかす」/ ジェーン・スーさん「おつかれ、今日の私。」

まずわたしが選んだのは、夏生さえりさんの『今日は、自分を甘やかす』。

大学卒業直後、本屋さんで偶然出会った青い表紙のかわいらしい本。

こちら購入してから数年たっておりますが、もうわたしのバイブルといってもいいぐらい、何度も何度も読み返しています。

わたしの考え方の5割はさえりさんの影響といっても過言ではない。

夫

この本のどういう部分が一番好きなの?

厳しいことばではなく、優しい自己啓発本って感じのところかな。自分をゆるめる、肩の力を抜くことが時には頑張ること以上に大事だということを教えてくれた本やね。

大学生のころに引きこもりになった経験がある著者のさえりさん。

その頃のエピソード自体、落ち込んでいるときの自分とリンクする部分が多く、一つ一つのことばが腑に落ちました。

この本には、夢のかなえ方もキラキラ輝く方法も書かれていません。書いてあるのは、今過ごしている日常をほんの少し愛せるようになるための考え方のコツや小さな方法や習慣の提案。

十分がんばっているわたしたちに必要なのは、「もっと輝く方法」ではなくて、「毎日をちょっと愛せるようになること」ではないでしょうか。

「今日は、自分を甘やかす」夏生さえり著 プロローグより抜粋

今までは「頑張ることが一番大事」、「困難に直面しても逃げずに挑戦」という考え方でガチガチに固まっていたわたしの頭。

さえりさんのやわらかい言葉と考え方によって、日々ふっと力を抜いているような感じです。

案外頑張るよりも、頑張らないほうが難しい。

気を抜くと肩に力がはいり、狭い範囲でしか物事をみなくなるわたしにとって、いわば心の向きを変えてくれた本です。

夫

まじめに不真面目ってところやね。かいけつゾロリの名言だけど。

かいけつゾロリ(笑)

うん、わたしみたいな人間は緩く生きるをベースにしてたほうが生きやすい気がする。

夫

責任感が強すぎると自分を責めて追い詰めちゃうもんね。

*

そしてわたしが選んだもう一冊は、ジェーン・スーさんの『おつかれ、今日の私』

セルフケア・エッセイ”と書かれた帯に惹かれ購入しました。

ジェーン・スーさん、この本を買うまでは存じ上げなかったのですが、優しいけれどややパンチが効いていて、落ち込んでいたはずなのにいつの間にか笑えるような、そんなエッセイでした。

大人の女性が年下の悩める者たちをやさしく見守り、達観したアドバイスをくれる感じやね。時に毒が効いてるんやけど人を傷つけない、前向きな皮肉みたいなのがあって笑える。

夫

人を傷つけない皮肉といえば、チャップリンもそうだよ。人を傷つけないようなコメディを作ってたんだって。

そうなんや。時代は違うけど、ジェーン・スーさんとチャップリンの共通点やね。

この本でわたしが好きな一節を紹介します。

ジェーン・スーさんが若かりし頃と現在を比較し、今の自分について話されているところ。

若い頃と比べ、うんと楽になったこともある。嫉妬や僻みといった感情からはだいぶ解放されたし、素直に「うらやましい」と口に出せるようにもなった。他人の評価がまったく気にならなくなったとは言わないが、誰かの気まぐれな評価を気にし続ける根気がなくなったことだけは断言できる。いろいろ面倒くさくなったせいだろう。

(中略)

おつかれ、若かった頃の私。あの頃、いろんなことに執着して頑張ってくれたからこそ、いまの私が多少は気と手を抜けるのだと思います。

「おつかれ、今日の私。」ジェーン・スー著 ”おつかれ、若かった頃の私。”より抜粋

なんだかとっても素敵じゃありませんか?

「若かった頃の私」を今の自分と重ね合わせ、”年を重ねると楽に考えられるようになるから、そのまま頑張って”と言われたような、そんな明るい気持ちになりました。

自分じゃ考えつかないような、別の視点からアドバイスをもらってる感じなんよね。

だから前向きになるのかな。

落ち込んだエピソードというマイナスなことを、プラスに転換できるのはすごいね。

ゆるい思考でゆるく生きることをベースにしつつ、それでも何かで落ち込んだときは、こちらのエッセイを読んで少しでも前向きになりたいな、と思います。

日本語の美しさ――超訳マンガ「百人一首物語」

夫が1冊目に選んだのは、超訳マンガ「百人一首物語」。

こちら、なんとオールカラーで百首全部の物語がマンガで読めます。めちゃくちゃ分厚いですが、何より色彩豊かで美しい。

どういう和歌が多く詠まれているの?

夫

恋と景色に関する和歌が多いかな。衣を濡らして泣き明かす系の歌、多いよ。

袖濡らして泣き明かす系ね(笑)

どの和歌がよかった?

夫が選んだ和歌はつぎのもの。

ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 

 からくれなゐに 水くくるとは

(訳 遠い昔の神々の世にもきいたことがない。竜田川が、散った紅葉で水を紅色の絞り染めにするということは。)

「超訳マンガ 百人一首物語」より抜粋
夫

「水くくるとは」っていう日本語めっちゃきれいじゃない?

確かに。くくるってやわらかい響き、いいね。

川面を布に見立ててるんだね。「くくる」は絞り染めにするって意味なんや。

夫

そうそう。

和歌を詠んでると、こういう美しい表現がたくさんでてくるんだよね。

美しい日本語に気づくきっかけになったとのこと。

自分の使っている日本語の美しさに気づけるって幸せなことですよね。わたしもまたこのマンガ読んでみよう!

夫

こんなに短いことばなのに、情景が感情とともに頭に浮かぶんだよね。

確かに、この文字数ですごい情報量で伝わってくるね。

聞き手の想像力も試されてるきがする。

和歌はさすがに知らない古語もおおいので、原文を見ただけでは意味はわかりにくい。そのため訳をみることは必要です。

訳を読み、その後また原文を読む。そうすると訳以上の情景や感情が飛び込んでくる感じがある。ほんとにすごいです。

ちなみに現代短歌もおすすすめ。もちろん知っている単語で構成されているので読みやすいです。

字面通りではない、意味の広がりがあって心にしみます。

小説の書き方――大沢在昌さん「売れる作家の全技術」

夫が2冊目に選んだ本、『売れる作家の全技術』。

こちら小説家の大沢在昌さんが、講義形式で生徒たちに小説指導を行っていくというもの。

実はファンタジー小説を二人で書いているわたしたち夫婦(まだ全然進んでないですが)。

素人なりにもやっぱり面白い物語をかきたい!ということで夫がたくさん小説の書き方の本を読んでくれています。

朝

小説の書き方に関する本が山ほどある中で、この本を選んだ理由は?

夫

多くの本は結構抽象的だったんだけど、これはアドバイスが実践的で的を得てるんだよね。

生徒の疑問に的確に答えてくれてる感じ!

めちゃいいやん!私も読も。

やっぱり素人にとってはアドバイスは具体的なものに限る。

経験をある程度つめた人なら抽象的なものでもわかるのかもしれないけれど、わたしたちにはこちらがぴったりでした。

夫

書き方自体のアドバイスももちろんあるんだけど、語彙力や表現を鍛える方法もかいてたよ。

朝

どうしたら鍛えられるの?読書とか?

夫

読書はもちろん、人間観察もいい練習だって。どんな人か、何をしている人かとかを想像することで鍛えられるみたい。

人間観察、しよ。

電車やカフェで街ゆく人をみて想像を膨らますのは、鍛えるためだけではなく純粋に楽しいですよね。

鍛え上げた語彙力や表現力で、情景や心情をうまく表現できるようになることが目標です。

第一夜読書会まとめ

第一夜、読書会Fin。

いかがでしたか?

本について語り合うのは、内容をより深い次元で噛みしめることができ、また相手からの意見が加わることで解像度があがる…個人的にいいこと尽くしの趣味です。

本の楽しさ、話すことの楽しさ、これからもたくさん味わいながら発信していければいいなと思います。

次回もぜひ読んでくださいね。

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